[音] | ジョウ |
[訓] | つえ |
《意味》
【杖刑】じょうけい
律の五刑の一つ。衆人環視の中で尻を打つ刑。回数は60回から100回まで五段階。刑具の杖は笞より径が一分太い。杖刑。杖罪。
【杖】つえ
《杖に泣く》つえになく
自分の母親が年老いたことを悲しむこと。親を思う気持ちが深いこと。
漢の韓伯兪が、自分をむち打つ母の力の衰えたのを泣き悲しんだという故事から。
【虎杖】いたどり
タデ科の多年草。春出る若芽は酸味があって食用となる。根は漢方で緩下・利尿・通経剤とする。
植物園へようこそ!「イタドリ」
【鳩杖】きゅうじょう
頭部にハトの飾りを付けたつえ。
ハトは物を食べるときむせないということから、功労のあった老臣の慰労に宮中から賜った。
宮中杖。はとづえ。はとのつえ。
【錫杖】しゃくじょう
僧・修験者の持つ杖。頭部についている環に、さらにいくつかの小環をつけたもの。僧が常に持っている一八の法具の一つで、身を守ったり、自分の存在を知らせたり、経を読むときに調子をとったりするのに用いる。
【側杖】そばづえ
自分とは無関係のことで思わぬ災難を受けること。とばっちり。まきぞえ。
「側杖を食う」
けんかのそばにいて、振りまわす杖で打たれることから。
「傍杖」とも書く。
【笞杖】ちじょう
【頰杖】ほおづえ
ひじを立て掌で頬を支えること。つらづえ。
「頰杖をつく」
【藜杖韋帯】れいじょういたい
極めて質素なことのたとえ。
「藜杖」はアカザの茎で作った杖。「韋帯」は鞣し革の帯。ともに粗末な物の象徴。
《字源》
声符は「丈(じよう)」。
「丈」は杖をもつ形で「杖」の元の字。
「丈」を長さの意に用いるようになったので、新たに「木」をつけて「つえ」の意を表した。
:「丈」の篆書。